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論文投稿 関連構造物等の耐震性能照査

作成年度 2005 年度
論文名 関連構造物等の耐震性能照査
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名 ダム技術
巻・号・回 No.227
発表年月日 2005/08/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
ダム構造物チーム安田成夫、川崎秀明、金銅将史、佐々木隆、高須修二
抄録
"2005年3月に国土交通省河川局から出された『大規模地震に対するダム耐震性能照査指針(案)』 )(以下、指針(案))では、レベル2地震動に対してダムが確保すべき耐震性能として「貯水機能が維持されること」と「生じた損傷が修復可能な範囲にとどまること」の2点を要求している。ダムの貯水機能を維持するためには、ダム本体の安全性とともに、放流設備のゲート等、流水を制御する各種管理設備の安全性も確保する必要がある。そこで、指針(案)では、照査対象を「ダム本体」(ダムの堤体および堤体と接する部分の基礎地盤)と「関連構造物等」(ダム本体またはその周辺に設置され、ダムの機能を担う各種の構造物や設備)に分けて、その照査方法の基本的考え方を示している。実際の耐震性能照査において、ダムの貯水機能を維持するために各ダムで共通して選択される関連構造物として、放流設備であるゲートが挙げられる。ゲートには、天端に設置されるゲート、堤体中標高部に設置されるゲートがあり、またゲート形式も多様であることから、ゲートそれぞれの特徴に合わせて、照査解析手法を検討することとなる。ゲートは、堤体に設置されている場合でも、堤体そのものとは別の振動を起こすため、ゲートそのものの振動特性を適切に表現できるような解析モデルを用いることが必要となる。また、ゲートには、堤体と同様、貯水からの地震時動水圧が作用する。ゲートは自重が小さいため、堤体と比較して、貯水から受ける動水圧が構造物の動的挙動により大きな影響を与える。しかし、堤体が振動するために生じる地震時動水圧に関しては多くの研究 )がなされてきているが、ゲートが振動することに伴う動水圧に関する検討事例は少ない。そこで、本論文では、堤体およびゲートの振動を考慮した数値解析を通し、ゲートに作用する地震時動水圧の基本的特徴を検討し、その結果をもとに、ゲートの耐震性能照査解析における地震時動水圧の算出方法について提案を行う。ダム本体およびゲートの振動に対する数値解析により、堤体およびゲートに作用する地震時動水圧に関して検討を行った結果をまとめると、以下のようになる。1) ダム堤体において、低次モードが卓越した振動をする場合には、局所的な堤体応答のみを考慮しても、地震時動水圧を評価できる。2) ダム堤体において、高次モードの振動に着目する必要がある場合、あるいはゲート部の振動のような局所的振動に対しては、局所的な堤体応答のみを考慮して動水圧を評価するとかなりの過大評価となる。3) ゲートが堤高に比較して小さい場合、ゲートに作用する地震時動水圧においては、堤体全体振動により発生する動水圧と比較して、ゲート部の堤体振動に対する相対的振動により発生する動水圧は小さい。以上より、ゲートに作用する地震時動水圧については、ゲートの固有振動そのものは考慮せず、全体の堤体応答を考慮した方法により堤体上流面に作用する動水圧を算出し、その結果から得られるゲート位置における動水圧をゲートに作用する動水圧と考えることができる。ゲートの地震応答解析を、ダム本体解析から切り離して実施する場合には、上記の考え方で求めた動水圧の時刻歴を、ゲートへの外力として与えることが可能となる。なお、今回の検討では、全体の堤体応答に対する動水圧を動水圧マトリクスを用いて求めたが、ダム本体の地震応答解析において、堤体の全体応答を考慮した方法による動水圧値が求められている場合には、非圧縮性流体仮定あるいは圧縮性流体仮定によらず、それをそのままゲートの動的解析に用いることが可能である。"
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