| 現在の国内のトンネル総延長は,交通施設やライフラインなどを含めて20,000km を越える.それぞれのトンネルの機能を維持して継続的に使用していくためには膨大な維持管理費用を要することから,効率的な維持管理計画が不可欠となっている.本来,トンネルの維持管理では,そのトンネルの機能が発揮されるための要求性能の現状評価を行い,評価レベルに応じて対処する必要がある.しかし,トンネルの要求性能が十分に整理されていない現状では,劣化箇所毎に補修・補強の必要性を評価して維持管理計画が策定されてきている.このような従来の維持管理における補修・補強評価方法では,補強・補修プライオリティの客観的評価を行いにくいのが実情である.筆者らは,前報にて整理された工法・用途毎のトンネルの機能と性能を用いて各要求性能項目に重みを与えるとともに,維持管理段階での性能評価項目と性能評価基準を設定し,トンネルの現況性能評価について単位調査区間毎の定量的な評価点算出方法(性能評価法(案))の策定を試みている.本報文では,これらの試みのうち,山岳工法による道路トンネルの定量的性能評価の具体的な方法と性能評価の今後の課題について報告するものである. |