国立研究開発法人土木研究所

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発表 ネコギギの昼間のかくれ場所-石の隙間に着目した研究の必要性-

作成年度 2006 年度
論文名 ネコギギの昼間のかくれ場所-石の隙間に着目した研究の必要性-
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第2回全国タナゴサミットin八尾~地域の水環境の保全といのちの豊かさを求めて~
誌名 タナゴサミット要旨集
巻・号・回
発表年月日 2007/01/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
自然共生研究センター佐川志朗
自然共生研究センター萱場祐一
自然共生研究センター根岸淳二郎
名古屋大学田代喬
中部地方整備局齊木雅邦
抄録
ネコギギ(Pseudobagrus ichikawai)は伊勢湾および三河湾に注ぐ河川にのみ分布する日本固有の純淡水魚である.本種は,1977年に国の天然記念物に指定され,その後,生息分布域および個体群サイズの縮小が著しいため,1998年には水産庁に,1999年には環境庁に絶滅危惧種として選定された.夜行性である本種の昼間の生息場所については,夜間の潜水調査による分布状況および周囲の環境状況から,「昼間は抽水植物帯や岩の隙間や横穴に潜んでいる」という記載的な報告があるのみで,実際に昼間に本種が潜む場所と河川の物理環境との関係を科学的に調査・解析し,昼間の生息に必要な物理環境データを提示した知見はみられない.本研究は,ネコギギの保護・増殖に資するために実施したものであり,昼間の生息状況を河川の空間スケールごとに整理すると共に,小空間スケールでの生息場の物理環境特性を明示することを目的とした.宮川の一支川で調査を実施した結果,31地点において1才から4才のネコギギが計60個体確認された.確認された場所は礫下の隙間や横穴であり,各場所で複数もしくは単数のネコギギが確認された.各年級群を含む複数個体の確認地点は,3次水流の湾曲外岸側の淵部で多く,単数個体の確認地点よりも,地形の安定度が高く,大きな角石が多い深場であることが明らかとなった.角石の隙間を選択する理由としては,別途行った実験の結果から,角石の方が玉石よりも創出される空隙の容積が大きく,照度が小さく保たれることが考えられた.現在,共生センターでは石の間隙環境についての研究を進めており,将来的には各種にとって好ましい環境条件を提示できればと考えている.
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