| 現在、ロックフィルダムのロック材料のせん断強度は、一般に三軸圧縮試験を実施し、現行の震度法に基づく設計法によりモール・クーロンの破壊規準から得られた内部摩擦角のみを設計値として用いている。これに対し、1991 年6 月に「フィルダムの耐震設計指針(案)」 が策定され、ロック材料のせん断強度の拘束圧依存性を考慮したφ0 法等を組み合わせた修正震度法に基づく安定解析方法が提案されている。しかし、三軸圧縮試験では約50kPa以下の拘束圧条件における試験を適切な精度で実施することが困難である。それゆえ、ロック材料の拘束圧依存性を考慮したせん断強度の評価を適切に行うためには、三軸圧縮試験以外の試験もあわせた低拘束圧条件下でのロック材料のせん断強度の評価を行う必要がある。本研究では、実ダムのロック材料を用いた低拘束圧条件下での三軸圧縮試験に加え、一面せん断試験および表層すべり試験を実施して50kPa 以下の低拘束圧条件下でのφ0 を評価し、低拘束圧条件下での所要精度を確保したうえで拘束圧依存性を考慮したロック材料の強度評価方法について検討を行う。さらに,ロックフィルダムの設計の合理化を目指した、合理的な設計強度の設定方法について基礎的な検討を行う。 |