| "ダム事業は通常大規模な工事を伴うことから、その周辺環境への影響は無視し得ないことが多い。このため、従来その環境影響を適切に評価し必要に応じて種々の保全対策がとられてきている。平成9年には、環境影響評価法が制定され、本法に基づく評価対象となるダム事業については、いわゆる法アセスによる環境影響評価が必要となっている。現在では、法アセス対象外のダム事業においても法アセスに準ずる環境影響評価が行われており、ダム事業による生物・生態系への影響予測評価についても、これを適切に行うことで、環境影響を回避・低減すると共に必要に応じて代償措置により影響を緩和することが特に強く必要とされる時代となった。 ダム事業における環境影響の実態を明らかにすることを目的として、平成16年度より国土交通省河川局治水課、河川環境課、国土技術政策総合研究所、独立行政法人土木研究所を中心にダム環境プロジェクトが開始された。ダム環境プロジェクトでは、環境影響の調査・予測・評価手法や環境保全対策等のノウハウやデータを蓄積し、これらの高度化を図ると共に、これら成果を事業実施中や管理中のダムにフィードバックすることによって、環境影響の最小化及び環境改善を積極的に実施していくことを目指している。 このプロジェクトの分科会の一つに「生物・生態系予測高度化分科会」がある。本稿は、この分科会において実施されている検討内容について紹介するものである。" |