国立研究開発法人土木研究所

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論文投稿 河川・湖沼の自然再生

作成年度 2005 年度
論文名 河川・湖沼の自然再生
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名 環境浄化技術
巻・号・回 Vol.4 No.4
発表年月日 2005/04/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
河川生態チーム中村圭吾
抄録
"自然再生の“再生(restoration)”は、もともと科学用語で、修復あるいは復元とも訳される1)。再生は「かく乱を被った生態系を、かく乱前の状態にごく近い状態にまで回復させること」と定義されている2)。2001年7月の「21世紀『環の国』づくり会議」報告において、“自然再生型公共事業”という言葉が使用されてから3)、“自然再生”は行政用語として、マスコミなどでもひろく使用されるようになった。厳密にいうと“再生”は、現状維持の手段を講ずる“保全”や新しい生態系をつくりだす“創出”と区別する必要があるが、2002年12月に成立した自然再生推進法においては“再生”が“保全・創出”も含む言葉として定義されている。ちなみに英語の“再生”も保全・創出の意味を含んで使用されることが多い。 自然再生は学際的分野であり、国際的にも用語の統一が問題となっている。日本語では、さらに訳語のブレもあり用語の統一はいっそう困難となっている。本稿では、学術的に再生よりもよく使用される“復元”という訳語も用いるが、再生と同義語と思って差し支えない。 自然再生事業と自然再生推進法はよく混同される。前者は2001年5月の総理の所信表明や“環の国会議”を受けて、国土交通省や農林水産省が2002年度の予算要求から盛り込んだ事業であり、後者はこれらの動きをうけて2002年12月に成立した法律である。また、自然再生事業には、これ以前の自然再生を目的とした事業や予算が自然再生事業費でなくとも“実質的に自然再生事業であるもの”を含むという考え方もある4)。 河川分野は、自然再生のトップランナーであり、特に1990年の「多自然型川づくりに関する通達」以来、“実質的”に自然再生事業を数多く実施してきた。自然再生事業のパンフレット5)によると多自然型川づくりは“局所的な環境の修復・復元”にとどまり、自然再生は“川のシステム”に着目して、再生するものである、としている。しかしながら、この違いは事業の目的によるものでなく、両時期の技術的・社会的レベルによる相違といえる。後述するように、どちらかといえば多自然型川づくりの定義の方が、より広く総合的である。ここからは、筆者の私論であるが、多自然型川づくりと自然再生事業について考察してみたい。"
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