| ダム下流河川で大量に発生する糸状緑藻類の対策に有効な方法を明らかにすることを目的として、大気暴露の効果について、spirogyra sp. 群集と Cladophora sp. 群集を対象に検討した。さらに、大規模な出水が両糸状緑藻群集の現存量に及ぼす影響についても検討した。その結果、以下の知見が得られた。1) Spirogyra sp. と Cladophora sp. の多くの細胞で、大気暴露後に葉緑体の形態的な変化が見られた。2) Spirogyra sp. 群集では、1日と3日間大気暴露の3ケースの実験で現存量は90~98%減少し、3日間の大気暴露後に出水があったケースで現存量は最も小さくなった。有機物量は大気暴露後に出水があったケースでのみ減少した。3) Cladophora sp. 群集では1日大気暴露後に出水があったケースと3日間大気暴露したケースで共に、現存量は84%減少し、有機物量も大気暴露後に明瞭に減少した。大気暴露前の群集では Cladophora sp. の糸状体が約80%を占めていたが、暴露後には他の藻類が約75%以上を占めるようになった。4) 大気暴露した両糸状緑藻群集の現存量は明瞭に小さくなったのに対して、大規模な出水後でも両群集の現存量は大きく、ダム下流河川の糸状緑藻類対策に大気暴露が有効な方法であることが示された。 |