| FRP(繊維強化プラスチック)は比強度と耐薬品性に優れた部材として幅広く用いられ、酸やアルカリなどの腐食性流体を扱う場においては、熱硬化性樹脂をマトリックス材とした耐食FRPが多用されている。耐食FRPはその用途ゆえに高い安全・信頼性が求められ、性能を確実に確保することが重要である。マトリックス樹脂の性能を確保するためには、架橋密度を十分に高める必要がある。最適な硬化条件を検討・制御し、架橋密度の高い成形品を製作するためには、成形工程における硬化度を計測、評価する手法が必要である。また、十分に硬化させた樹脂でも長期の使用では樹脂内部へ環境液が浸入し、化学構造が著しく変化することで腐食を起こす。このような腐食に対して、外観観察やサンプリングしての残留強度測定などの定期的な点検が行われるが、点検作業は多くのコストや時間、危険性を伴うなどの問題点を抱えており、非破壊による健全性モニタリングの手法が求められている。本研究では、耐食性FRPの硬化及び腐食劣化を同一のセンサを用い、硬化成形時から寿命末期まで製品のライフサイクルを通しての健全性モニタリングシステムの構築を目指し、その一部としてマトリックス樹脂の硬化モニタリングを試みた。光ファイバを用いたエバネッセント波分光法に着目し、光ファイバセンサをマトリックス樹脂中に埋め込み、硬化過程の計測、及び硬化度の評価を行い、センサの有効性を検討した。 |