| グラウンドアンカー(以下,「アンカー」という。)は1950 年代後半にヨーロッパから導入され,今日までに地すべり対策や斜面安定対策として多数施工されている。アンカーが発揮する斜面安定メカニズムは,地中に挿入した引張材を健全な地盤に定着させ,地表面からそれを引張って発生する緊張力の反力を不安定土塊に与えることで斜面を安定化させるものである。そのため,アンカーは所定の緊張力を保持していることが重要であり,緊張力を把握し,その変化を捉えていくことがアンカー,ひいては斜面の健全性を評価していくためには不可欠である。しかしならが,これまでに施工されたアンカー(以下,「既設アンカー」という。)の大多数は,現在の緊張力を把握できていないのが現状である。そこで,既設アンカーの緊張力を把握すべく,既往の課題を解決し,「既設アンカー緊張力モニタリングシステム」(以下,「本システム」という。)を開発した。なお,本システムは,(独)土木研究所地すべりチームを中心に民間企業8 社(日特建設(株),守谷鋼機(株),ライト工業(株),(株)共和電業,(株)エスイー,(株)東横エルメス,坂田電機(株),(株)東京測器研究所)との共同研究により開発したものである。 |