| イシガイ類生息場の物理・水理条件を検討するため、3つの水路において260個のコドラート(50㎝ long×canal width)を設定し調査を実施した。イシガイ類4種の総生息量(N/m2)はコンクリートもしくは泥の優占するコドラートより、砂礫の優占するコドラート(s-p quadrat)で有意に高かった。s-p quadratを解析単位に用いた重回帰分析から、二枚貝生息量と3変数(土砂深、砂礫割合、流速)との間に正の関係が見られた。これらの結果は、水路における二枚貝生息場として、泥が堆積せず砂礫が維持される水理条件の重要性を示す。また、コドラートの掃流力と砂(2㎝)、小礫(16㎜)、中礫(64㎜)の限界掃流力を比較することにより、調査水路における堆積土砂の安定性について検討した。その結果、小礫と中礫は水位が高くなったとしても安定であり(shear stress:<11.37 ㎝/s)、砂は平水位でもやや不安定であった(shear stress:3.94±1.76 ㎝/s[avg.±SD])。水路の二枚貝生息場を維持するには、高水位時でも最大粒径の小礫(16㎜)の限界掃流力を超えないことが必要と示唆される。 |