国立研究開発法人土木研究所

論文・刊行物検索

利用者の方へ

詳細情報

発表 木曽山川における魚類群集の流程変化

作成年度 2010 年度
論文名 木曽山川における魚類群集の流程変化
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本陸水学会東海支部会第14回研究発表会
誌名 日本陸水学会東海支部会第14回研究発表会
巻・号・回
発表年月日 2011/02/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター森照貴
岐阜県河川課上野公彦
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター高岡広樹
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター佐川志朗
抄録
河川において、魚類群集は流程に沿って変化することは多くの研究によって示されており、通常、河川サイズが大きくなるほど種数が多くなることが示されてきた。しかしながら、このパターンをもたらすプロセスについては注目されてきながらも、大規模データの不足から、これまで解明されてこなかった。そこで、本研究では、木曽川、長良川、揖斐川の三河川の魚類群集に関して大量のデータを集め、種数だけでなく、類似度、均等度、群集の入れ子構造、そして種の入れ換わりについても注目することによって、流程に沿ったパターンと、そのパターンをもたらすプロセスについて検証を行った。さらに、木曽川には多くの大規模ダムが建設されているのに対し、長良川ではほとんどダムが存在しないことから、パターンとプロセスに対するダムによる分断化の影響も検証した。2000年から2009年までに岐阜県内を流れる木曽川・長良川・揖斐川流域で行われた魚類調査結果を岐阜県内の土木事務所、岐阜県自然共生工法研究会、岐阜県川づくり協議会、土木研究所自然共生研究センターから収集し、さらに、木曽川・長良川・揖斐川流域で行われた「河川水辺の国勢調査」の結果や既存論文で報告されている調査結果を収集した。GISを用いて、調査場所の緯度・経度及び標高、河川縦断勾配、流域面積などを算出し、各要因の傾度に沿って魚類群集がどのようなパターンを示すのかについて解析を行った。本研究では、魚種数だけでなく各魚種の個体数も評価できる多様度指数や均等度を用い、流程に沿った魚類群集のパターンを調査した。また、ダムの影響を明らかにするため、ダムまでの距離についてもGISより求め、解析を行った。本研究において、500箇所以上、延べ600回以上の魚類相調査データが収集された。流域全体では、木曽川流域に最も多くの種が存在することが明らかとなったが、調査箇所ごとの魚種数や多様度指数は木曽川流域で最も低くなっていた。特に、木曽川流域は中流域において、多様度数が低い箇所が多く確認された。木曽川・長良川・揖斐川のいずれの河川においても、魚類群集の種数は上流から下流に向かうほど多くなるパターンを示した。しかし、木曽川における魚類群集は、長良川や揖斐川に比べて、バラツキの大きなパターンであった。本研究では、この結果をもとに、どのように各流程における魚類群集が作り出されるのかを明らかにし、多様性の流程に沿ったパターンをもたらすプロセスを明らかにする予定である。
ページの先頭へ

この画面を閉じる

Copyright (C) 2022 Independent Administrative Institution Public Works Research Institute