| 近年、国内外を問わず河川の流量観測手法としてADCP(Acoustic Doppeler Current Profiler)が用いられている。ADCPによる移動観測は河床が固定されている状態を仮定してADCP本体の移動速度を算出し、流水の流速を換算するボトムトラック機能を有するが、洪水時などで河床が移動している場合では、その補正方法1)が示されているものの、ADCP本体の移動速度を正しく算出することが困難となる。このため著者らは、国内でのADCP流量観測時において精度の高いRTK-GPSを併用している。一方、(独)土木研究所水災害リスクマネジメント国際センター(ICHARM)では、主に発展途上国を対象とした水関連災害防止・軽減に貢献することを目的とした研究を行っている。このため、世界中であらゆる場所においても安定した精度の流量観測が可能なるようなADCP観測手法を研究している。RTK-GPSは精度の高い計測が可能であるが、海外では整備されていない国がほとんどである。このため著者らは、全世界を対象とした高精度のワイドエリアDGPS(以下、WADGPS)を用いて、RTK-GPSを使用した場合との観測船の移動速度について比較観測を行った。本報告はその結果を報告するものである。 |