作成年度 | 2021 年度 |
---|---|
論文名 | 既設コンクリート部材への表面含浸工法の適用性・適用限界に関する研究 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | |
誌名 | 成果報告書 |
巻・号・回 | 令和3年度 |
発表年月日 | 2022/03/31 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
---|---|
耐寒材料チーム | 安中新太郎、島多昭典、 菊田悦二、遠藤裕丈 |
抄録 |
---|
コンクリート構造物の維持管理において、予防保全の重要性が広く認識されている。水や塩化物イオンの侵入に起因する鉄筋腐食に対しては、外見上の変状がみられない段階であれば、シラン系表面含浸材を適用し、性能低下をくい止めて供用を続ける考え方もある。本研究では、塩化物イオン濃度勾配が形成されているコンクリートへシラン系表面含浸材を塗布し、その後に作用する塩化物イオンの供給や乾湿繰り返しが塩化物イオン濃度勾配の変化に及ぼす影響を調べた。また、塩化物イオンを含む鉄筋コンクリートへのシラン系表面含浸材の適用性と適用限界を把握するため、塩化物イオン含有量と腐食抑制効果との関係を検討した。その結果、劣化が軽微であれば、塩化物イオン濃度勾配の変化に与える影響は小さいことがわかった。また、かぶりが3cm の場合、塩化物イオン含有量の上限は4kg/m3 であったこと、さらに、深部が高い含水状態にあるコンクリートへのシラン系表面含浸材の適用は、塩化物イオン量が少ない段階で検討することが大切である知見を得た。 |