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論文投稿 ADCPを用いた回遊性カジカ属稚魚の 遡上時利用環境の評価

作成年度 2022 年度
論文名 ADCPを用いた回遊性カジカ属稚魚の 遡上時利用環境の評価
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名 2022年度河川技術に関するシンポジウムおよび「河川技術論文集 第28巻」
巻・号・回
発表年月日 2022/06/16 ~ 2022/06/17
所属研究室/機関名 著者名(英名)
土木研究所菅野一輝
土木研究所篠原隆佑
土木研究所村岡敬子
土木研究所溝口裕太
土木研究所(現建設環境研究所)北川哲郎
抄録
河川CIMの推進で整備が進むことが期待される3 次元点群データの活用を想定し,河川下流域を遡上していく回遊性魚類の利用環境を可視化・評価することを目的とした.本研究では,北海道函館湾に流入する大野川の,河口から約1.2km までの感潮区間を対象として,ADCP 計測から5m メッシュの地形・流速に関する物理環境(河床高,傾斜度,底層流速,表層流速と底層流速の差)を整理した.この物理環境とカジカ属の遡上稚魚の位置情報を合わせて,Maxentによるモデリングで,ハビタットスケールの分布予測モデルを作成した.作成したモデルは,傾斜度と底層流速の寄与度が高く,変数の応答から緩流域と瀬の環境を表現し,カジカ属稚魚の遡上時利用環境をよく示していると考えられた.利用環境を可視化したポテンシャルマップからは,利用環境の連続性が十分保たれていると評価された.従来可視化が困難であった回遊魚の利用環境について,ADCP 計測のみによる水深・流速等のデータと簡易な生物調査を組み合わせることにより,個別箇所の施工時の評価に必要な詳細スケールで面的な連続性を把握することが可能となった.
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