国立研究開発法人土木研究所

論文・刊行物検索

利用者の方へ

詳細情報

 津波の影響に対する鋼製支承の抵抗特性に関する実験的研究

作成年度 2015 年度
論文名 津波の影響に対する鋼製支承の抵抗特性に関する実験的研究
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名 土木研究所資料
巻・号・回 第4319号
発表年月日 2016/01/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
構造物メンテナンス研究センター星隈 順一、張 広鋒、中尾 尚史、炭村 透、森屋 圭浩
抄録
本研究は,2011 年東北地方太平洋沖地震による津波によって橋が流出した被災モードの分析結果を踏まえ,既設橋に広く用いられている支承板支承(BP 支承)と線支承を対象として,津波により生じる作用力に対する支承部の抵抗特性と破壊特性を載荷実験により検証した.支承板支承に対しては,実物の1/2 スケールで製作した橋脚模型に4 基の支承を一支承線上に設置して実験を行った.その結果,最終的な破壊形態は,鉛直上向き方向の力に抵抗するためのサイドブロックの取付けボルトの破断であった.また,支承板支承に対する既往の応力計算手法を外挿的に適用してサイドブロック取付けボルトが破断する時の鉛直方向の耐力を簡易的に計算した結果と比較すると,実験値はその約1.2倍の耐力を確保していた.一方で,支承板支承の鉛直方向の荷重-変位特性を実験結果に即して梁ばね要素で適切にモデル化すれば,一支承線上の支承全体系としての耐力を精度よく評価することができた.線支承に対しては,線支承単体を水平および鉛直のそれぞれの方向に載荷して実験を行った.水平方向の力に対しては,最終的な破壊部位は下沓底板部となった.また,鉛直上向き方向の力に対しては,ピンチプレートとその取付けボルトが共に橋軸直角方向へ曲げ上がる挙動となって最終的な破壊となった.さらに,実験で得られた各支承の破壊形態について,2011 年東北地方太平洋沖地震による津波によって実際に損傷を受けた支承の状況と比較することにより,当該支承に支配的に生じたと推定される作用力の方向を推定した.
本文表示
ページの先頭へ

この画面を閉じる

Copyright (C) 2022 Independent Administrative Institution Public Works Research Institute