作成年度 | 2025 年度 |
---|---|
論文名 | レーザー加工と転写を活用した着雪防止技術 に関する研究 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | |
誌名 | 共同研究報告書 |
巻・号・回 | 第601号 |
発表年月日 | 2025/04/01 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
---|---|
寒地土木研究所 寒地道路研究グループ 雪氷チーム | 萬 直樹、西村 敦史、松下 拓樹、松島 哲郎、櫻井 俊光 |
公益財団法人レーザー技術総合研究所 | 染川 智弘 |
公立大学法人公立千歳科学技術大学 | 下村 政嗣、平井 悠司 |
抄録 |
---|
道路インフラの上部構造等に付着した氷雪や氷柱(つらら)が道路に落下すると、通行車両等に被害を及ぼす可能性がある。それを防ぐ対策に雪や氷が付着しにくい塗布材料が利用されることがあるが、耐久性を鑑みると抜本的な工法はない。そこで本研究は、耐久性を有する対策として超撥水性 PDMS を利用した防氷技術の開発を目的とする。フェムト秒パルス レーザーをステンレスに照射し掃引するとステンレス表面に多重微細凹凸構造が形成される。これを鋳型とし熱架橋により PDMS に多重微細凹凸構造を転写すると超撥水性が付与された。融雪水の再凍結による道路インフラへの氷柱の形成を想定し、強制的に氷柱を形成させる室内実験を実施した。その結果、水滴は超撥水性 PDMS を即座に転がり落ちるため、氷や氷柱の形成を抑制する可能性が示された。ただし、超撥水性 PDMS 表面にも水滴が凍結する現象が確認されたことから、多重微細凹凸構造を有する超撥水表面は一定の氷柱形成の抑 制効果はあるものの、完全な防氷効果を有するわけではないことも明らかになった。 |