冬期道路管理の一層の効率化を図るため路面のすべりやすさに応じた効率的な凍結防止剤・すべり止め材散布が求められており、そのためには路面の雪氷状態を高精度に検知(センシング)できる実用的な技術が必要になる。 本研究では、路面に照射した電磁波の反射特性から路面状態を判別する方法に着目し、マイクロ波や近赤外線の反射率に基づき乾燥、湿潤、凍結及び圧雪の路面状態を判別して路面のすべりやすさを推計できる高精度なアルゴリズムを開発することを目的とする。 路面状態判別アルゴリズムを内蔵した小型で軽量な車載型非接触路面センサを開発して電磁波を利用して路面の雪氷状態を観測する野外実験を実施し、同アルゴリズムの精度検証を行うことにより高精度な路面状態判別アルゴリズムを開発する。 実験による検証の結果、良好な精度で高速に路面の雪氷状態の判別が可能であること、及び既存の路面センサと同等の応答時間で雪氷状態の検知が可能であることが明らかになった。 本研究の結論として、路面状態判別アルゴリズムを内蔵した小型で軽量な車載型非接触路面センサで路面のすべりやすさを推計できることから実用的で高精度な路面雪氷センシングが可能であることが分かった。 |