構造物近傍の裏込め部や地中埋め戻し工などの狭隘部の締固めには小型の締固め機械が用いられる。これら狭隘部は、構造物や既存地盤との接合部であり、締固め不足により段差が生じやすい特徴がある。そのため狭隘部はより一層慎重に締固める必要がある。現在日本国内で一般的に使用されている小型締固め機械は4種類有り、重量クラスも50kg~700kgと幅広い。当然締固め能力や施工の容易さ等も機種毎、重量クラス毎に異なっており、施工条件などにより、適切な機械、施工手法、品質管理手法を選択することは、非常に重要である。しかしながら、小型機械の締固め特性については一般的によく知られておらず、機種の選定や施工方法、品質管理手法などに関する明確なガイドラインが現在存在してい ない。一部、高速道路施工現場にて、小型機械の比較実験を行った事例はあるが、体系立てられた十分なデータ数が得られていないのが現状である。そこで本研究では、高速道路の他に一般道路、河川堤防での盛土施工も視野に入れ、狭隘部の盛土締固め施工時における、施工機械の最適な選定手法、締固め品質管理手法を明確にすることを目的として、狭隘部締固めに使用される小型締固め機械特性に関する基礎データ収集のために土槽実験を実施した。 |