近年、未曾有の豪雨・地震による盛土の崩壊が発生している。盛土における被災調査結果や模型実験によれば、盛土内の排水不良と共に締固め不良が被災の主要因であることがわかってきた。従来、道路盛土の締固めにおいて最も広く用いられている品質管理方法は、施工方法を想定し、設計上要求すべき強度、変形抵抗を満足するような締固め度を規定することにより、締め固めた土の性質をの恒久性と設計から要求される力学特性の両者を確保していると見なすものである。しかし、盛土に求められる品質の要求(豪雨・地震に対する安全性)を達成するためには、締固め度の設定だけでなく、それを確実に達成するための適切な締固め機械の選定方法、施工手法及び品質管理手法を確立していく必要がある。本研究では、盛土施工時の盛土品質を確保するために、最適な施工機械の選定及び最適な締固め施工手法・品質管理手法の提案を目的とし、以下の検証を進める。 ①施工・土質条件に応じた最適な締固め機械の選定に関する検証 ②機種や施工・土質条件による施工手法(施工厚さ)の検証 ③締固め品質における品質管理手法の検証上記①~③の検討を進めるために、土木研究所内の試験ピット内に盛土工事と同等の試験フィールドを作成し、砂質土の最適含水比において、各締固め機械の締固め特性等の検証のため各締固め機械による締固め回数試験を行うものである。 |