国立研究開発法人土木研究所

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発表 地すべり観測事例を用いた地震時地すべり斜面の変位と地下水状況に関する検討

作成年度 2011 年度
論文名 地すべり観測事例を用いた地震時地すべり斜面の変位と地下水状況に関する検討
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本地球惑星科学連合2011年大会
誌名 日本地球惑星科学連合2011年大会予稿集
巻・号・回
発表年月日 2011/05/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
土木研究所雪崩・地すべり研究センター中村明
アジア航測㈱ハスバートル
土木研究所雪崩・地すべり研究センター丸山清輝
土木研究所雪崩・地すべり研究センター野呂智之
抄録
1964 年から2007 年に日本の内陸及び近海を震源として発生した地震を対象に、地震時の地すべり動態観測について記載されている文献を収集・整理し、地震時の地すべり斜面における移動、地下水位、間隙水圧の変化の特徴について分析した。地震時に地すべり観測を行った事例を整理すると、以下のような特徴があることが分かった。(1)地震前に変動していなかった地すべりでは、地震時に比較的大きな変位を示すが、地震後に変位が継続することは少ない。(2)降雨などにより変動していた地すべりでは、地震時にそれまでより大きな変位を示すが、その後、一時的に変動が収まる場合がある。(3)変位の発生深度は、ほとんどの箇所ですべり面付近の深度であった。(4)地震発生時に地下水位もしくは間隙水圧が上昇した箇所が多かった。(5)地震後、地下水位や間隙水圧は地震前の状態に戻ったが、その期間は、1 日から3ヶ月程度まであった。 以上の特徴より、地震による急激な地下水位の上昇もしくは間隙水圧の上昇も地震時に発生する地すべりの誘因の一つである可能性が考えられる。
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