日本では災害発生時における初動対応として無人化施工が適用されている。無人化施工は、人が立ち入ることのできない危険な箇所(雲仙普賢岳、福島第1原子力発電所の瓦礫撤去等)で利用されている。近年、この無人化施工技術の適用に関しては、災害の規模や現場状況(人への危険度合い)によって迅速かつ安全な施工技術として期待されている。 無人化施工技術は、日本国内における土砂災害等発生後の災害緊急対策として、土堰堤工事、除石工事における掘削・積込み・運搬等の機械施工に導入・活用されている。しかし、導入・活用が進めてられている中で、現場での作業効率の向上は、迅速な現場での復旧活動に求められるニーズとなっている。 土木研究所では、無人化施工に関わる迅速な現場での復旧活動(作業効率)における要素技術の向上の一環とした研究として、建設機械に搭乗操作した場合と遠隔操作による作業効率としてサイクルタイムの比較を実験により行っている。本報告は、1年未満の初心者オペレータ、5年以上の経験を持つ熟練オペレータ、熟練したオペレータかつ遠隔操作経験が5年以上のオペレータといった3つのカテゴリを対象に実施した遠隔操作実験により得られた計測データから熟達による作業効率向上のポイントを考察したものである。 |