国立研究開発法人土木研究所

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発表 高水敷掘削はイシガイ類の生息環境を再生するか~掘削高さと経過年数の影響~

作成年度 2012 年度
論文名 高水敷掘削はイシガイ類の生息環境を再生するか~掘削高さと経過年数の影響~
論文名(和訳)
論文副題
発表会 三学合同大会「ELR2012東京」
誌名
巻・号・回
発表年月日 2012/09/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター永山滋也
兵庫県立大学自然・環境科学研究所兵庫県立コウノトリの郷公園佐川志朗
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター萱場祐一
抄録
多様な水域を形成する氾濫原は、水生生物の生息場としての機能が高く、再生と保全が強く求められている。国内の氾濫原は、築堤により面積を劇的に減らしてきた。堤防間(堤外地)の幅が比較的広い区間では、河道内に氾濫原(以下、河道氾濫原)が維持されたが、主流路が河床低下するにつれて、冠水(攪乱)頻度の減少と樹林化が生じ、氾濫原水域の特性も変化したため、水生生物の生息場機能が劣化した。 河床低下がもたらした樹林化は、河積阻害として治水面の問題も孕んでいる。対策として、国内の多くの河川では樹林の伐開を伴う高水敷の掘削が行われている。高水敷の掘削は、冠水頻度の増大や新たな微地形の創出が期待できるため、氾濫原生態系再生の観点からも好機と捉えることができる。 本研究は、平成12-19年にかけて異なる掘削高さで高水敷の切下げが実施された揖斐川において、氾濫原再生に対する掘削高さと経過年数の影響を検討する。モデルとして、代表的な氾濫原依存種であるイシガイ科二枚貝(Unionoida:以下、イシガイ類)を用いた。イシガイ類は、氾濫原水域に生息する魚類の多様性の指標になることが明らかになっており、氾濫原生態系の指標種としての可能性も指摘されている。
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