国立研究開発法人土木研究所

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発表 魚類群に対するダムの影響:広域スケールにおけるダム上下流比較

作成年度 2012 年度
論文名 魚類群に対するダムの影響:広域スケールにおけるダム上下流比較
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本生態学会第60回大会
誌名
巻・号・回
発表年月日 2013/03/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター加藤康充
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター小野田幸生
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター森照貴
財団法人ダム水源地環境整備センター一柳英隆
独立行政法人土木研究所水環境研究グループ自然共生研究センター萱場祐一
抄録
ダムの存在・運用により、ダム下流を流れる河川では、流砂量の減少や水質・流況の変化などの河川環境が変化し、河川性魚類に対して様々な影響を及ぼすことが示されてきた。ただし、日本国内において魚類群集には地域ごとに独自性が存在し、ダムがもたらす河川環境の変化に対する応答も、地域差を加味して解析を行う必要がある。そこで、本研究では、全国で実施されている河川水辺の国勢調査(平成18年~平成22年の4巡目)およびGISデータを基に、各魚種についてダムの上下流における出現状況と流域環境の関係を解析することで、ダムによる影響を受けていると考えられる魚種の特定や、地域による影響の差異について検討を行った。最初に、魚類群集の類似性(Jaccard指数)を求めクラスター解析(Ward法)により地域を分類した。その結果、北海道、東日本、西日本を反映した、3つの地域に大きく区分されたが、ダムの上流と下流が大きく区分されることはなかった。クラスター解析で得られた3つの地域それぞれにおいて、各調査場所における各魚種の生息ポテンシャルについて、ロジスティック回帰を用いて推定し、予測種数(E)を求めた。この予測種数(E)と実際に観察された種数(O)の比であるOE valueを求め、ダムの影響の度合いを検証した。さらに在-不在の予測と実際の在-不在の乖離が大きい魚種を明らかにし、ダムの影響を受けやすい種特性を明らかにした。
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