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論文投稿 貯水池から下流河川への土砂供給の現状と今後の展望

作成年度 2012 年度
論文名 貯水池から下流河川への土砂供給の現状と今後の展望
論文名(和訳)
論文副題
発表会
誌名 大ダム
巻・号・回 No. 220
発表年月日 2012/07/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
水理チーム櫻井寿之
水理チーム箱石憲昭
抄録
堆砂対策は長期間にわたって貯水池を活用する上で克服すべき重要な課題の一つである。また、近年では、ダム下流河川の河床環境の変化や海岸侵食などの問題から、流砂の連続性を回復させることが求められている。ダムによる下流河川環境の物理的な変化としては、河床低下(基盤の露出等)、流路の固定化、アーマーコート化(河床材料の粗粒化、大径礫の固定等)、土砂供給量の減少、流況の平滑化(掃流力の低減、ピーク流量の低減による攪乱の減少)、瀬・淵のダイナミックスの縮小が挙げられる。これらについて、貯水池から適切に土砂供給をすることで、河床環境を改善できる可能性がある。これまでにも、掘削(貯砂ダム)、浚渫、排砂設備、土砂バイパス、下流への置土等の対策が実施されてきており、一定の効果を発揮している。しかしながら、多くの貯水池に適用するためには、コスト的な課題や適用条件、土砂供給の量やタイミングなどの課題があると考えられる。そこで、各方面で新しい土砂供給手法(排砂手法)の開発が進められており、筆者らも二つの手法の開発を実施している。本論文では、日本のダム貯水池の堆砂対策の状況、土砂供給の試みの状況および新しい技術開発の動向を示し、今後のダム貯水池からの土砂供給の展望を述べる。
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