作成年度 | 2013 年度 |
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論文名 | ダム湖を対象とした湖水中の金属類濃度低減技術の開発 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | 第11回環境研究シンポジウム |
誌名 | 第11回環境研究シンポジウム |
巻・号・回 | |
発表年月日 | 2013/11/01 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
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土木研究所水環境研究グループ水質チーム | 柴山慶行 |
土木研究所水環境研究グループ水質チーム | 岡本誠一郎 |
土木研究所材料資源研究グループ | 鈴木穣 |
抄録 |
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ダム湖等の閉鎖性水域で生じる密度躍層は、湖水の鉛直混合を抑制し、底層が貧酸素化する原因となる。底層が貧酸素状態になることで、鉄やマンガン等の金属が底泥から溶出し赤水や黒水の発生を引き起こす等、水利用に悪影響を与えることが懸念される。そこで、従来の曝気技術よりも高効率に底層の溶存酸素濃度を回復させる技術(気液溶解装置)を開発した。本技術は、空気中から生成した酸素ガスを水圧下で溶解させること、気泡を吐出しないため周辺の湖水を乱すことなく躍層に沿った溶存酸素供給が可能なこと、装置が鉛直方向に移動し広範囲な溶存酸素供給が可能なこと等を特徴とする。本発表では、本装置の適用事例と適用効果について紹介する。ダム湖底で吐出した酸素水により貧酸素が解消される地点(実験区)と効果が届かない地点(対照区)を設定した。実験区には高濃度酸素水を供給し、対照区は貧酸素状態のままで、各々の底層の水質を分析した。その結果、広範囲な底層DOの回復が可能なことや溶存酸素濃度の上昇により、金属類濃度が低減することが示された。 |