ストレートアスファルトを用いた開粒度混合物は、歩道舗装の表層に広く用いられている。その損傷形態は、植物の根上がり等の外的要因もあるものの、少ない維持修繕頻度で長期間供用されるため材料劣化に起因した破損が多い。透水性舗装表層の損傷は、排水性舗装の表層と同様に、バインダの骨材把握力不足から生じる破損形態である骨材飛散が多く見られる。その原因として、改質アスファルトでなくストレートアスファルトが用いられるために初期強度が小さいほか、劣化による脆化等の性能低下が考えられる。先に著者らは、アスファルト被膜の屋外における劣化は紫外線によるものが支配的であることを確認しているが、舗装表面から表層内部にまで光の影響が及ぶ舗装の場合には紫外線劣化の影響は一層大きく、その対策としてカーボンブラックの添加による舗装表面の耐候性向上が試みられている。歩道用透水性舗装の耐久性向上策として、カーボンブラック(CB)による舗装表面の材料劣化抑制に関する試験舗装も実施されている。本報では、試験練りによるCBの添加量や製造出荷面の検討結果と、ストレートアスファルトを用いた開粒度混合物の紫外線劣化による骨材飛散抵抗性について実験した結果を報告する。 |