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発表 音響ドップラー流速計を用いたアユ降下仔魚調査法の検討

作成年度 2015 年度
論文名 音響ドップラー流速計を用いたアユ降下仔魚調査法の検討
論文名(和訳)
論文副題
発表会 平成27年度日本水産学会秋季大会
誌名 平成27年度日本水産学会秋季大会
巻・号・回 -
発表年月日 2015/09/08 ~ 2015/09/11
所属研究室/機関名 著者名(英名)
河川生態瀬口雄一
河川生態中西哲
河川生態萱場祐一
YSIナノテック中田正人
YSIナノテック榊原浩二
抄録
【目的】音響ドップラー流速計の出力周波数が一定の場合、水中を通過する粒子の大きさや組成が一定の場合には、粒子の濃度は後方散乱強度と比例する。アユの降下仔魚は孵化直後に流下するとともに、孵化後短時間しか河川に生息できないとされることから、その大きさはほぼ一定の範囲に収まるものと考え、アユ降下仔魚のモニタリングへの音響ドップラー流速計の適用性について。昨年度に引き続き検討を行った。【方法】一級河川太田川の下流に設置されている高瀬堰右岸魚道上流に、SonTek社製音響ドップラー流量計IQ Plusを2基設置し後方散乱強度を、同社製EXO-1により濁度を設置し、2014年11月10日より翌年1月29日まで連続して定点観測を実施した。また、SonTek社製RiverSurveyor M9をボートに搭載し、高瀬堰堪水域内の物理環境(水深・流速・地形)および後方散乱強度を11月10から11日にかけて、20時、23時、翌10時の3回計測した。検証のためのアユ降下仔魚量のデータは、中国地方整備局太田川河川事務所より提供を受けた【結果】定点観測の後方散乱強度の時間変化は、昨年度に比べ濁りの影響を受けているものの、日周期性を示すとともにアユ仔魚のいない冬季には観察されなかった。堪水域内における三次元観測では、夕方から夜間において中層付近の後方散乱強度が高い部分が観測されたが、翌朝10時前後には消失していた。アユ仔魚は夜間に流下しすることから、三次元計測で得られた後方散乱強度の高い部分がアユ仔魚を捉えた可能性が高いと考えられる。引き続き検討を要するものの、アユの降下仔魚の分布や降下のピーク時間帯の推定などへの応用が期待される。
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