作成年度 | 2016 年度 |
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論文名 | 下水に対するゼブラフィッシュを用いた生物応答試験の適用 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | |
誌名 | 下水道協会誌 |
巻・号・回 | 54 653 |
発表年月日 | 2017/03/01 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
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水環境研究グループ水質チーム | 武田文彦 |
水環境研究グループ水質チーム | 南山瑞彦 |
水環境研究グループ水質チーム | 岡本誠一郎 |
抄録 |
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近年,我が国においても生物応答を用いた排水中化学物質管理の検討が進められている.生活・産業由来の排水に含まれる化学物質は下水処理を経て除去されるが,一部の化学物質は残存したまま環境中へと放流される.そのような残存物質により水生生物に何らかの影響を及ぼす可能性があるものの,我が国では下水に対する生物影響評価を行った事例は乏しく知見の収集が必要である.そこで本研究では活性汚泥法を導入した下水処理場で得た流入下水と生物処理水に対しゼブラフィッシュ胚・仔魚試験を実施して生物影響を評価した.その結果,流入下水ではふ化率や生存率の低下が見られ,生物影響が確認されたが,生物処理水では影響が見られなかったため,下水処理によって生物影響が削減できたことが明らかになった.毒性同定評価により流入下水中の主な生物影響物質として酸化物あるいは界面活性剤が推定された.下水の生物影響は下水処理場によって異なる可能性があるため,今後も知見を収集する必要があると考えられた. |