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発表 施工中道路の路床内埋積巨礫検出を目的とした稠密 GPR探査

作成年度 2017 年度
論文名 施工中道路の路床内埋積巨礫検出を目的とした稠密 GPR探査
論文名(和訳)
論文副題
発表会 JpGU-AGU Joint Meeting 2017
誌名 JpGU-AGU Joint Meeting 2017
巻・号・回 5 
発表年月日 2017/05/20 ~ 2017/05/25
所属研究室/機関名 著者名(英名)
応用地質株式会社青池 邦夫
土木研究所 地質・地盤研究グループ木佐貫 寛
土木研究所 地質・地盤研究グループ小河原 敬徳
土木研究所 地質・地盤研究グループ稲崎 富士
抄録
施工中の道路工事現場において,路床内に埋積された規格外の巨礫の検出を目的として稠密GPR探査を実施した.路床内の埋積巨礫は転圧不良により表層舗装面の起伏発生,車両走行性の低下を招く可能性があり,事前に除去する必要がある.そこで巨礫埋積が想定された,延長540 m,道路幅20 m の区間で直営でGPR探査を実施した.探査は2名2班に分かれ,VRS RTK-GNSS測位システムを装備した同一性能のGPR装置を用いた.現地一次調査は3日,取得データを引き続き2日で処理し,合計で148箇所で異常信号を抽出した.その処理結果に基づき,2次調査として異常信号観測箇所の再確認・精密測位を行なった.異常信号観測・再確認箇所は直ちに掘り返され,巨礫の埋積の有無が確認された.この2次調査・埋積巨礫確認に要した日数は1.5日であった.その結果,148箇所中146箇所において,20cmから100cmサイズの巨礫の埋積が確認された.この極めて高率での抽出を可能にしたのは,水平位置誤差2cmを達成したVRS RTK-GNSSによる精密測位と,GPR反射信号パターンに対する識別基準の策定と,それに基づいた客観的な抽出作業である.実際この策定した識別基準は極めて有効であり,金属片などの巨礫以外の埋積物の識別に役立った.本探査では,集中的な探査解析によって実質6.5日で調査から巨礫掘り起しまでを終わらせることができ,道路工事の遅滞を最小限にとどめることに貢献できた.
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