作成年度 | 2017 年度 |
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論文名 | 抗生物質の底質への収着メカニズムに関する検討 |
論文名(和訳) | |
論文副題 | |
発表会 | 第54回環境工学フォーラム |
誌名 | 第54回環境工学研究フォーラム講演集 |
巻・号・回 | - - |
発表年月日 | 2017/11/17 ~ 2017/11/19 |
所属研究室/機関名 | 著者名(英名) |
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水環境研究グループ水質チーム | 花本征也 |
水環境研究グループ水質チーム | 小川文章 |
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抄録 |
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人が使用した抗生物質の水生生物への影響が懸念されている.水環境中において抗生物質は底質へ移行しやすいことが報告されているが,その機構は明らかになっていない.そこで本研究では,抗生物質3種を対象に,底質への収着メカニズムを検討した.多摩川の関戸橋付近で採取した底質と,pHを6.6と10.4に調整した塩化ナトリウム水溶液を用いて,OECD-TG(No.106)に従って,抗生物質の水-底質間の分配比を測定した.その結果,レボフロキサシンとアジスロマイシンはpH=6.6の分配比がpH=10.4よりも,それぞれ839倍,37倍高かった.これらはpH=6.6では正に帯電しているが,pH=10.4では負に帯電もしくは帯電していないことから,底質中の陽イオンとのイオン交換が主な収着要因であることが示唆された.一方で,クラリスロマイシンはpH=6.6の分配比はpH=10.4の1.4倍であり,pH=10.4では分子は帯電していないことから,疎水性相互作用の寄与が高いと考えられた. |