国立研究開発法人土木研究所

論文・刊行物検索

利用者の方へ

詳細情報

発表 淡水魚類の保全に対する淵の重要性:渇水時の避難場に注目した野外操作実験

作成年度 2019 年度
論文名 淡水魚類の保全に対する淵の重要性:渇水時の避難場に注目した野外操作実験
論文名(和訳)
論文副題
発表会 日本陸水学会東海支部会第21回研究発表会
誌名 日本陸水学会東海支部会第21回研究発表会
巻・号・回 2 
発表年月日 2020/02/15
所属研究室/機関名 著者名(英名)
自然共生研究センター松澤優樹
自然共生研究センター森照貴
河川生態チーム中村圭吾
抄録
近年、河川における、魚類の生息場は都市化に伴う、水質汚濁、流量の減少、河川改修や外来種の侵入により、多くの問題に直面している。さらに、気候変動による河川環境の変化が危惧されており、魚類の生息場への影響が懸念されている。 そこで本研究では、降雨の極端化による渇水を想定した野外操作実験を行い、渇水時における、魚類の一時的避難場としての淵の機能について検証を行った。まず、自然共生研究センターが有する実験河川の水位を操作し、12個の淵について、水位を低下させる前後で魚類と物理環境条件の調査を実施した。結果として、春季と夏季の2回の調査で20種の魚類を採捕し、多くの魚種は水位低下後に採捕数が増加した。さらに、水深と個体数密度の関係性において、水位低下時には高水深の淵で魚類の個体数密度が増加する傾向がみられた。したがって、渇水などにより河川の流量が大幅に減少した際には、深い淵を河川内に造成することにより、多くの魚類を保全できる可能性が示唆された。
ページの先頭へ

この画面を閉じる

Copyright (C) 2022 Independent Administrative Institution Public Works Research Institute