国立研究開発法人土木研究所

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発表 生息種が半減した河跡湖ビオトープ「トンボ天国」の環境改善に向けた生態研究

作成年度 2021 年度
論文名 生息種が半減した河跡湖ビオトープ「トンボ天国」の環境改善に向けた生態研究
論文名(和訳)
論文副題
発表会 第9回清流の国ぎふづくり「自然共生」事例発表会
誌名 第9回清流の国ぎふづくり「自然共生」事例発表会
巻・号・回  
発表年月日 2021/12/01
所属研究室/機関名 著者名(英名)
自然共生研究センター東川航
自然共生研究センター中村圭吾
抄録
【目的】県下一のビオトープである「トンボ天国」の生息種が減少した理由を、消失種と残存種それぞれの環境利用の特性から明らかにして、かつてのように多様なトンボが飛び交うビオトープ公園を再生するのに必要な環境整備について、提案をまとめることを目指す。【実施内容】トンボ天国において、トンボ類の幼虫と成虫を網羅的に採集し、どんな種が残存しているかを確かめた。トンボ天国の記録種のリストから消失した種を特定し、どんな環境変化が悪影響を及ぼしたのかを推定した。【その他】・工夫した点 残存種をなるべく多く記録するため、令和3年4月から10月の7か月間に及んで調査した。成虫だけでなく、幼虫も調査することで、産卵環境としての機能も確かめた。・施工後30年の現状 繁茂した樹林が河跡湖の周囲に迫り、トンボ類の生息に重要な水際のバッファーゾーン が消失したため、残存種の大半は樹林に囲まれた池沼を好むものに占められている。 流水(新境川)との接続が断たれたことで、流れの多様性が減少し、止水と緩流水の両方を必要とする種が消失している。・改善策 水際部と樹林の間に、バッファーゾーンとして湿地や草地の環境が維持されるよう、 湖沼周囲における部分的な樹木伐採が必要と考えられる。 河川からの流入部を再整備し、緩流域を創出することが重要と考えられる。
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